2010年12月9日木曜日

鉄道むすめ ~鉄道制服コレクション~

鉄道むすめ ~鉄道制服コレクション~

本当のスマートフォンだけを出してくれ|ただのオタクと思うなよ

本当のスマートフォンだけを出してくれ|ただのオタクと思うなよ

2010年6月23日水曜日

ちょっと意外?東京初のJR女性駅長が誕生

JR東日本ではきょう6月23日から、山手線の目白駅と中央線の四ッ谷駅に2人の女性駅長が着任しました。上田電鉄の別所温泉など地方鉄道などではさほど珍しくない女性駅長ですが、東京都内で女性駅長が着任するのは国鉄時代を含めて初めてなのだそうです。意外といえば意外ですね。

ちなみにJR東日本全管内でも女性駅長登場は4年ぶりなのだとか。今や接客業務のみならず、女性職員が普通に活躍する鉄道の現場も、一定以上のキャリアではまだまだ男性社会ということなのかもしれません。

四ッ谷駅駅長に就任したのは白山弘子さん(39)、目白駅駅長は清水佳代子さん(37)。いずれも国鉄分割後にJRにはいられた方々ということになります。それにしても駅長さんって、これくらいの歳でなるものなのですね。映画やドラマに出てくる駅長さんというと、ちょびひげ付けてふとっちょな、どう見ても50過ぎのおじさんというイメージが強いだけに、これも意外です。まあ、JRサイドのイメージ戦略もになっての抜擢という側面も多少あるのでしょうが。

また、四ッ谷、目白というと、上智、学習院と、いずれもいいところのお嬢さんが通うイメージがある名門大学がすぐ側に控える立地もあり、女性駅長が着任するにふさわしいという意向も働いたのかもしれません。

いずれにせよ、鉄道の現場が女性たちのあこがれの職場になりつつあるといわれる昨今、その頂点と言える女性駅長の存在はこれからこの世界を目指す淑女たちのいい目標となることは間違いないでしょう。そのうちフィギュア「鉄道むすめ」シリーズにも、是非登場させて欲しいキャラクターです。

2010年6月10日木曜日

カシオペアからトワイライトエクスプレス、新幹線も乗り尽くし25万の大名旅行にごあんな~い!

本日は、鉄道ファンなら誰もが一度は夢見るであろう豪華旅行のニュース。近畿日本ツーリストは、JR全6社(貨物はのぞく、残念!)ご自慢の人気看板特急列車を思う存分乗り尽くすパッケージツアー「JR人気列車で行く 日本周遊の旅 7日間」を6月11日から販売するそうです。

その内容はというと、まず東京駅から新幹線のぞみに乗って岡山へ。岡山から特急しおかぜで四国に入って松山で1泊。翌日は本州に戻ってひかりレールスターで博多へ。さらにリレーつばめ・九州新幹線つばめで鹿児島中央まで行って2泊目。明くる日は特急はやとの風で肥薩線に入り、スイッチバックとループ線が連続する観光列車しんぺいで人吉へ。さらにSL人吉号で熊本まで乗り、博多まで戻って4泊目。5日目は大阪まで戻って、今度はトワイライトエクスプレスで一気に札幌まで。北海道では特急スーパーカムイ・オホーツクに乗った後、最後はカシオペアで帰京という、6泊7日の日程。

途中各地の名物駅弁を味わったり、北海道では何故か旭山動物園を2時間も満喫なんてイベントまで盛り込まれた、もう大名旅行ここにきわまれりといったところ。

カシオペアとかトワイライトエクスプレスとか、単体でも高額以前に切符の入手そのものが難しい列車にまとめて乗れてしまうというだけでもスゴイですよね。

気になる旅行代金は25万円!鉄道旅行という意味では相当な手応えですが、ヨーロッパのツアー旅行なら普通にこの倍はしますからね。人によっては破格と言えるかもしれません。旅行期間は旅行シーズンにはもってこいの9月22日から28日まで。一応2人組限定で募集人員は30人。夫婦そろってでも、仲のいいてっちゃんどうしでもOKですね。

でも、これだけの内容でたった1週間なんてもったいない、と思うのは私だけでしょうか。

2010年6月8日火曜日

書評:撮らずにはいられない鉄道写真


鉄道趣味が公に認知されつつある喜ばしい流れがある一方で、立ち入り禁止地帯に入って写真を撮ったり、時に運行を妨げる愚挙に走る“ニセ鉄道ファン”の存在は、端から見ていて嘆かわしいばかりです。より迫力のある写真を、ほかじゃ撮れないアングルをと望む気持ちはよくわかるのですが、鉄道はあくまで“乗ってる人のもの”であることを忘れてはなりません。

鉄道ファンとはとりもなおさず、「走る鉄道」なしに成立し得ない存在であることを、常に心得なければいけません。何より鉄道が走る様に最大の敬意を払うことが求められることを、ファンを名乗る私たちは今一度確認する必要があるでしょう。

ちょっと説教じみた書き方から入りましたが、それでも「ほかじゃ撮れないアングル」を求めようとする“撮り鉄”たちの欲望はそう簡単に消えるものではありません。そんな好奇心を、意外な形で満たしてくれる撮影法を教えてくれるのが、今回紹介する本「撮らずにはいられない鉄道写真」です。

鉄道写真は鉄道が主役の写真。何を当たり前なことを思われることでしょう。でも、この本の中に出てくる写真のほとんどにおいて、この当たり前の常識が見事に打ち破られています。

そのアングルのどこかに、“鉄道にまつわる何か”が確かにはまってはいる。でも、鉄道車両が写っている写真では、その存在はあくまで引き立て役。別の言い方をすれば、鉄道を媒介としてあるときは日常の情景を、あるときは季節そのものを、あるときは時の流れを巧みに表現していこうというのが著者である写真家・中井精也氏のテーマと言えるでしょう。

壮大な大自然のほんの片隅をゆっくり進むディーゼルカー。白鳥の群れが集う雪原の向こうを雪煙とともに走り抜ける新幹線。昭和情緒が残る下町の一角にひょっこり顔をのぞかせる都電。ホーム上でブルートレインを見送る真っ赤なコートの女性。

これまで何万枚もとり続けた撮り鉄でも、「その考えはなかった」構図がこの1冊の中に詰まっています。立ち入り禁止区域に足を踏み入れる前に、まだ誰も知らない撮影ポイント、探してみませんか。

2010年6月4日金曜日

成田エクスプレスから長野エクスプレスへ?JR253系が長野電鉄に転籍、再デビューは来春

信州方面から、ちょっと驚きのニュースが飛び込んできました。成田エクスプレスとして活躍してきたJR東日本の特急車両253系が、ななんとなんと、長野電鉄に移籍することになったというのです。

成田エクスプレスと言えば、ほぼ1年前から新型車両E259系が投入され、まもなく京成電鉄が開通させる成田スカイアクセスとの熾烈なる戦いが展開されつつある今日この頃。その余波ではじき出されることになる旧成田エクスプレスの車両が果たしてどこへ行ってしまうのか、気になっていた鉄道ファンも少なくなかったことでしょう。

形が形だけに、JRのほかの特急に転用するというのもなかなか想像しがたく、かといってデビューから20年足らずでまだ廃車になるには早すぎる。そんな悩ましき車両に救いの手をさしのべたのが、信州の電車王国・長野電鉄だったというわけです。

長野電鉄と言えば、古くは東急の青ガエルこと旧5000系(現2500系)や営団地下鉄日比谷線(当時)の3000系(現3500系)、そして最近では小田急ロマンスカー10000系(現1000系)など、首都圏で親しまれた車両たちを次々と引き取って“第2に人生”を過ごさせてくれる、オアシスのような存在。その種類は非常にバラエティに富んでおり「走る鉄道博物館」と呼ぶにふさわしい路線です。それほど長くない走行距離でこのラインナップは際立っています。

そんな中に新たに加わる旧成田エクスプレス253系。会社側の発表によると、2編成6両を譲り受け、ワンマン運転仕様に改造を施したのち、2011年春には特急車両としてデビューするそうです。果たして現行カラーからどのような形で再登場するのでしょうか。

ただ、華やかさが増す一方で残念な話も。長年長野電鉄の看板車両として活躍してきた丸顔でおなじみの2000系車両が廃止されることになってしまいました。最近では古き良き時代を思い出させるようなチョコレート色一色に塗り替えられるなど、いまだ不動の人気を誇っていた2000系ですが、気がつけばその車歴はすでに半世紀に達していました。こちらの今後の行く末も気になるところですが、いまのうち別れを惜しんで乗りに行くべきでしょうね。

2010年5月21日金曜日

梅雨知らずの函館の街、鉄道むすめが颯爽と駆け抜ける!

ちょっと先ですが、6月10日といえば時の記念日、いえいえ、鉄方面にとっては「路面電車の日」、なのだそうです。恥ずかしながらきょう知りました。何で?6月で路面の「ろ」、電車で「てん」、無理ありすぎるだろjk!まあ、そんな語源なんてどうでもいいんです、とにかく何かにかこつけて盛り上がってしまえば無問題!ということで、この6月10日に当てて各地方の街中で活躍する路面電車会社が、様々なイベントを用意しているようなのです。

中でも注目したいのが、函館市電(函館市交通局)が今週から始めた、トレーディングフィギュア「鉄道むすめ」とのコラボレートによる「らっくる号」のラッピング電車の運行です。

函館市電は、昨年登場したハイカラ號の車掌「柏木ゆの」に続き、最新シリーズで新キャラ「松風かれん」を登場させるなど、鉄道むすめを積極的に活用して成功を収めている事業者の一つです。一応、自治体が運営母体であるわけですが、この思い切りの良さは実に興味を引かれるところです(機会があれば深く取材したいと)。

で、このたびラッピング運用を始めたらっくる号ですが、最近いくつかの事業者が導入してきている、お年寄りなどにも優しい低ステップ型最新車両9601号車に、「松風かれん」のイラストがドーンとはられた、早い話が「痛電」なわけですわ。しかも公式で。しかも公益団体なのに。いやあ、これは一度はこの目に納めておきたい代物ですね。何とか都合を付けてはるばる函館まで行ってみたいものです。

で、この「松風かれん」キャンペーン、ラッピング車両だけにとどまりません。車内の液晶ディスプレイでは、「松風かれん」の名前の由来である「松風町」と赤レンガ倉庫群(レンガ→かれんw)に近い「十字街」の各電停が近づくと、松風かれんのイラスト付きの案内表示が出現するそうです。

さらに運転台の近くにQRコードがはってあって、携帯で読み込むと特製コラボ映像を受信、ダウンロードできるという鼻血もののサービスまで。

そしてそしてそして、路面電車の日当日の6月10日にはこのラッピング車両そのものをモデル化したダイキャスト模型が発売されるそうです。限定200個なので何秒持つことか…。また6月5日には松風かれんのイラストが描かれた1日乗車券も発売の予定。

ちなみに、鉄道むすめの各キャラには非常に細かい背景設定がついているのですが、この松風かれんは中でも個性的。何でも、母親はロシア人でロシア語がペラペラ。しかも新選組マニア(五稜郭は新選組最期の地ですからね)で、好きな隊士は相馬主計(当地で死んだ土方歳三に変わって最後の隊長を務めた人物なんですね)なのだとか。


梅雨が近づく都会を避けて、梅雨のない北海道でレアアイテムを狙ってみてはいかがでしょう。詳しくは函館市交通局公式サイトまで。

2010年5月19日水曜日

すべてのオタの興味を網羅する、ドラマ「鉄道むすめ」のえもいわれぬ魅力

3年ほど前にU局で放送されたドラマ版「鉄道むすめ」がこのほど、gooブロードバンドナビより配信されております。このドラマ、ファンの中ではすでにご存じのトレーディングフィギュア「鉄道むすめ」のメディアミックスの一環で制作されたものなのですが、初回放送がU局など地方限定だったことと、その後もスカパーで放送されたくらいとあって、「見たくても見られなかった」というファンも少なくないことでしょう。有料コンテンツのようですが、この際、是非ご覧になってはと思います。個人的にはかなり一押しの作品だったりします。

何でそこまで押すのかと言いますと、実はこのドラマ、作りと言いキャストと言い、けっこう“かゆいところに手が届く”掘り出し物だったりするからです。

まず、周知の通り、フィギュアありきで始まった「鉄道むすめ」シリーズが、晴れて映像化されたことへの喜び。フィギュアの作りやイラストのイメージ、それと先にリリースされたCDドラマなどの連想から「アニメ化くらいはアリだろう」くらいには考えていたのですが、まさか実際の鉄道施設まで使って実車映像化までやってしまったのかというのはまさに感激。これに鉄オタたちが乗ってこないはずがありません。しかもオタたちと相性のいいアイドルの共演を絡ませてくる当たり、にくいですね。

ここは鉄道専用サイトなので、あくまで鉄道目線から入りますが、3話目(1話につき前後編2回構成なので第5回と第6回)の埼玉高速鉄道での運転士訓練の様子など、よくも鉄道会社側が撮影を受け入れてくれたなと、感心します。普通運転台の中にカメラを入れるだけでも、うるさい電鉄会社は少なくないんですから。

続いてチェックしておくべきはキャスト陣。アキバ系アイドルのAKB48時東ぁみアイドリングの面々に、「侍戦隊シンケンジャー」のシンケンピンク役を直前に控えていた高梨臨など、神の采配とも言うべき絶妙な布陣。アイドル好きから特撮好きまで、どこまでオタクの性質を知り抜いているんだといわんばかりのキャスティングですね。

そして、何本か見ればすぐ気付かれるでしょう、実にクセのある画作り、脚本、冒険的な演出。おそらく制作サイドからは「お前ら、やりたいようにやれ」という指示しか飛んでないのではないでしょうか。特に最終話の高梨臨主役回なんて、見ていて背筋が寒くなってきますよ、いい意味で。

1本315円だそうですが、鉄オタだけでなく、アイドルオタ、特撮オタ、映像オタ、すべてのオタ(筆者みたいな)必見の掘り出し物ですので、是非この目で確かめてみてください。

追記:視聴料金は1本315円じゃなく、13本全部で315円でした。いやあお得お得、たったこれだけで見放題ですよ!

写真コピーライト=(C) ドラマ 鉄道むすめ製作委員会

2010年5月18日火曜日

鉄道ファンも押さえておきたい東京スカイツリー(その2)

前回は東京スカイツリーと鉄道との土地のつながりを触れましたが、肝心の電車の画像が1枚もありませんでした。期待してこられた皆様には相済まないことです。でも今回はばっちり見せます。そう、2回目は「撮り鉄」おすすめ、絶好の撮影ポイントをご紹介します。

現在スカイツリー見物のメッカとなっている、東武伊勢崎線・業平橋駅の南側、京成橋と東武橋(きのうのエントリーを参照してください)に挟まれたタワーに最も近い場所は、撮り鉄諸兄にとってはあまり得るところがありません。遠巻きに東武の高架が見えはしますが、建機だの工事現場の障害物だのが間を遮り、またドーンとそびえるスカイツリーを一緒のアングルに納めるのはきわめて困難です。ニコンの6ミリ魚眼でもない限りまず無理です。

そんな特殊レンズなど持たない、普通の撮り鉄さんにおすすめなのは、東武橋から浅草方向に5分ほど歩いたあたり、「源森橋(げんもりばし)」の上です。ここは高架線のすぐ横を北十間川が流れ、電車とツリーと水辺の風景がぎゅっと1アングルに収まる是絶好のポイント。しかもここには屋形船の船宿があって、下町の水辺の風景を彩り、実にいい雰囲気を醸し出しているのです。

さらにさらに、晴れている日には水面に逆さ姿のスカイツリーが映し出され、現在379メートルのツリーが×2、760メートルの巨大鉄塔を目撃することができてしまうのです。これ、完成したら1268メートルですよ!2年後にはすごい写真が撮れるはずですよ。

そしてありがたいことに、この区間は、手前のカーブがキツイ浅草駅に入線する列車がノロノロ運転をしてくれるので、あまりテクニックになれていない初心者撮り鉄の人でも落ち着いてシャッターを切ることができるのです。

ぜひ今度の週末は、親子そろってスカイツリー見物に足を運んで、携帯のカメラでも何でもいいですから、ツリーとスペーシアの素敵なアンサンブルの写真を捉えてみてはいかがですか?

なおこの源森橋、直接お越しになるなら、都営浅草線の本所吾妻橋駅をおりられるのが便利です。撮影の後はそのまま線路伝いに隅田川まで出て、浅草見物というのも楽しいと思います。

2010年5月17日月曜日

鉄道ファンも押さえておきたい東京スカイツリー(その1)

まだ完成は1年くらい先なのに、すっかり東東京の新名物となってしまった東京スカイツリー。実は筆者の自宅から歩こうと思えば歩けるくらいの位置にあり、すでに見慣れた存在でもあるのですが、建築中のタワーが見られるのなんてこの1年半をおいて未来永劫ないこともあり、これらたびたびこのサイトでも取り上げていこうと思います。

え?スカイツリーと鉄道に何の関係があるんだって?それが大ありなんですよお客さん!

なんたってスカイツリーの大株主は東武鉄道。建築中の敷地も、元々東武の土地。しかもすぐ真下(つまり地下)には京成電鉄の押上駅も控え、れっきとしたターミナルでもあるのです。残念ながら、今地上を見渡すと、東武伊勢崎線の業平橋駅が、寂しくぽつんと存在するのみですが、元々この業平橋駅は「浅草駅」を名乗っていた時代があり東武にとっては由緒正しき地。そして今でこそ地下に潜っている京成線も開業当時は地上にあり、市電も行き交う実に賑やかな一帯だったのです。



その面影を今に残すのが、タワーの横を流れる北十間川にかかる二つの橋、「京成橋」と「東武橋」です。ちょうど今、スカイツリーを真ん中に挟んで見物のメッカとかしている東西二つの橋がそれなんです。すでにスカイツリーを見に行った人でも、これに気付いてくれた人が何人おられたか…。今度行ったら確認してくださいね。

2010年5月11日火曜日

東北新幹線全線開通は12月4日、愛称は「はやぶさ」に! そして“あの名称”の結果は…

JR東日本はきょう5月11日、東北新幹線の最後の未開通区間・八戸~新青森間の開通を今年12月4日とすることを発表しました。そして東北新幹線全通と同時に東京~新青森間を走ることになる、JR東日本期待の時速300キロ走行を実現する最速特急に「はやぶさ」の名称を付けることになったこともあわせて発表しました。思えば、東北新幹線の最初の暫定開業(1982年6月23日、大宮~盛岡)から28年目にして、ついに我が国が誇る超特急は津軽海峡を望む本州最北端に到達するに至ったのです。

新青森駅は、現在の青森駅より少し西側に位置します。青函トンネルとの接続を意識した配置なのでしょうが、筆者が昨年11月に車窓から眺めた時点では、まだ駅の周りは何もない寂しげな一帯でした。果たして本州の新たな北の玄関がどのような形で発展するのか、気になるところです。

そして気になるといえば、いよいよベールを脱ぐE5系の愛称が「はやぶさ」と命名されたこと。ご存知のように「はやぶさ」といえば、今を去ること13カ月前まで東京~熊本を走行していた最後の東京発ブルートレインが名乗っていた由緒正しき名籍。かつては西鹿児島(現・鹿児島中央)まで足を伸ばし、日本最長距離列車の名を誇っていました。そんな“南国育ち”の“青い翼”が、まさかまさか、北の空から舞い戻ってくるとは思いもしませんでした。

ちなみにJR東日本の発表によると、公募により決定したこの「はやぶさ」の得票は、実は上から7番目。なんとも中途半端な話ですが、選考理由について同社は「スピード感があり親しみやすい愛称であるため」と言っています。それはそれでいいのでしょう。

そうなると気になるのは、最多得票を獲得した名称。JR東日本の発表では、第1位が「はつかり」、第3位が「みちのく」となっています。やはり東京(上野)~青森を走るのは「はつかり」の名がふさわしいと思い至るのは当然でしょう。個人的にも「はやぶさ」より「はつかり」の方が北の特急にふさわしいようにも思います。「はやぶさ」の名称復活は喜ばしいところですが、「はつかり」の名も同時に大事にして欲しかったと思うファンは筆者だけではないでしょう。

あれ?なんで2位を飛ばすの?と思った方、そう、今回最大の問題はある意味この点にあると言っていいでしょう。なんと第2位に飛び込んできたのは「はつね」!

一部ネット界隈にそういう陰謀を企てる動きがあるとは筆者も聞いていましたが、まさかここまで上り詰めるとは。ある意味、これこそが現代を反映した投票結果なのでしょう。しかも3位の「みちのく」と続けて並べると「はつねみく」と読み間違えそうな勢い。ひょっとして「はつね」キャンペーンに参加した人たちへの、JR東日本による最大の謝意かもしれません。

ただ、事情がわからない方には「オタクの悪ふざけ」と捉えられかねないこの「はつね」計画ですが、E5系の塗装が初音ミクのイメージと重なっているところがあり、決してただの“おふざけ”ではなかったことは押さえておくべきかと思います。

2010年5月7日金曜日

新着続々!NHKオンデマンドは鉄道番組の宝庫です

NHKオンデマンドがここ最近、鉄道関連番組の配信を強化してきています。きょう5月7日からは、昨年3月に放送されたブルートレイン「はやぶさ・富士」の廃止直前のドキュメント「ドキュメント にっぽんの現場 寝台特急 ラストラン ~人生を運び続けた半世紀~」と、2003年にBSハイビジョンで放送された「ハイビジョンスペシャル 特急列車大図鑑」を同時に配信し始めました。

鉄道関連のテレビ番組というと、民放では何かと芸能人がしゃしゃり出たりやたらグルメや温泉を絡ませたりと、勘違いした方向に行きがち。そこへ行くとNHKに関しては、そのようなブレは最小限に抑えられ、ファンの間でも高い評価を得ています。一節にはNHK局内には真性の鉄オタが数多く生息しているとか。まこと、頼もしい限りです。

「ドキュメント にっぽんの現場 寝台特急 ラストラン」は、廃止を1カ月ほど前に控えたはやぶさに乗車し、乗客や車掌の評定をおっていくドキュメントです。決して鉄道マニア向けではありませんが、長距離列車という存在が、九州・熊本と東京を結びつける人々に生活空間の一つとしてどうあったのかを見せてくれる秀逸なドキュメントです。単なる趣味や道楽の対象ではなく、確かにその列車は必要とする人々のために走り続けていたことを、消え去る前にして思い知らされます。

その「はやぶさ・富士」が鉄路から消えて1年、はたしてブルートレインを失った人々の生活はどう変わってきているのか。そんな思いをはせながら改めてご覧になってみてはと思います。


このほかにNHKオンデマンドで配信されている鉄道番組で押さえておきたいのは、「趣味悠々 デジタル一眼レフで巡る ローカル線の旅」です。

教育テレビで放送された中高年を対象とした趣味のハウツー番組ではあるのですが、そんな地味な番組でも妥協を知らないのがNHK。第1回からファンを唸らせる要素が随所に見られます。

まず、講師を日本を代表する鉄道カメラマン・広田尚敬氏が担当しています。この名前を見ただけで飛びつくファンは少なくないでしょう。で、第1回の舞台は秩父鉄道。旧国鉄の101系通勤電車がじゃんじゃん登場します。そして第2回は小海線、第3回は富山地鉄、第4回は島原鉄道、第5回はわたらせ渓谷鐵道、第6回は嵐電、第7回は肥薩線、第8回と第9回は磐越西線と、ひつ癖も二癖もあるラインアップが揃っています。ね、手抜きという言葉を知らないでしょ。

さらに、撮り鉄でも今更聞けない基本なんかも懇切バカっ丁寧に解説しており、マニアでも納得の内容であることは間違いないです。

名前は知っていながらなかなか手が伸びないかもしれないNHKオンデマンドですが、時折覗いてみれば、宝の宝庫であることに気づくはずです。視聴料金はそれなりですが、それだけの価値は十分あると思います(金額などの詳細はリンク先でご確認ください)。


2010年5月6日木曜日

書評:機関車トーマスと英国鉄道遺産


鉄道にはさして興味がない人でも、「きかんしゃトーマス」はよく知っているという方は少なくないことと思います。日本でテレビシリーズがスタートして、今年2010年でちょうど20年。最初のシリーズで育った子供もいまや社会人になっているわけですから、幼児向けコンテンツの定番作品といえるでしょう。その「きかんしゃトーマス」、母国英国では本物が走っているってご存じですか?

いや、本物といってもしゃべる蒸気機関車が実在するわけではないのですが、あのユーモラスな顔を前面に掲げ、鮮やかなブルーの車体に身を包んだ豆タンク機関車が、いまも鉄路を元気に走っているのです。

英国はご存じの通り、鉄道発祥の国。それをほこりとする気持ちは彼の国の人々の中に浸透しているようで、その気持ちの表れの一つが、この“本物のトーマス”ということなのでしょう。

そんな「きかんしゃトーマス」の足跡をたどりながら、英国内で行われている鉄道遺産保存活動を巡っていくトラベルエッセー「機関車トーマスと英国鉄道遺産」がこのほど、集英社新書から発売されました。


「きかんしゃトーマス」シリーズが始まったのは1990年ですが、原作である絵本「The railway series」がリリースされたのはなんと第二次世界大戦の終結から間もない1946年のこと。その和訳「きしゃのえほん」(ポプラ社刊)は1973年から74年までにかけて、原作全26作中15巻までが発売されました。

実は私、この日本語版の初版本をリアルタイムで購入、全巻所有しております(ただし実感お納戸の奥深くに埋もれているはずで…)。その刷り込みは結構強烈で、いまだに「ヘンリー」という名前を聞くと緑色の機関車、ジェームスなら赤い機関車がまず頭に浮かんでしまうくらい。細かいストーリーまできっちりとは覚えてませんが、すばらしいおとぎ話だった印象はしっかり残っています。

その作品作りにかける原作者・ウィルバート・オードリーのこだわりは、実はリアリティの追求だったというのは意外な気もします。多少のデフォルメはありますが、物語の中で起こる事件や事故も、実際に起きた物から引っ張ってきているそうです。それ故になかなか筆が進まないこともあったようで、26巻発売するまでに26年かかったそうです。でもそんな本物志向だからこそ、そして母国ならではのバリエーションに富んだ機関車群の存在があるからこそ、物語に深みが与えられたのでしょうね。

本書にも特別に取り上げられていますが、わたしも路面機関車トビーを見たときは、「絶対これは創作」と思いましたから。でも、あんな機関車もちゃんと実在したそうです。唐突に出てくる印象のナローゲージ鉄道の物語も、ちゃんと意味があって挿入されているんですね。

また、実は英国独特の鉄道事情を知らないと、物語の細部まで楽しむことが出来ない事実も、本書で初めて知りました。民間鉄道による乱立時代の名残がしっかりと刻まれていたり。このあたりは日本語訳では調整されているのでしょうが。

鉄道に興味がある方はもちろん、鉄道という産業文化を生み出した英国の一面を覗ける一冊としても有意義な一冊と言えるでしょう。

2010年4月30日金曜日

上海万博土産に是非!プラレール初の中国オリジナル「和諧号」発売

明日5月1日から上海万博が開幕するとあって、中国方面からは景気のいい話が流れてきていますが、そんな流れ乗った話題が一つ、飛び込んできました。日本を代表する鉄道玩具「プラレール」を中国向けにローカライズした初の現地オリジナル車両「CRH2型 和諧号(わかいごう)」が、万博開催に合わせて会場内、および中国全土で発売されるそうです。

プラレールと言えば日本人の鉄道好きなら“一度は通る道”。1959年に発売した「プラスチック汽車・レールセット」に端を発し、昨年50周年を迎えた日本の伝統的鉄道おもちゃです。最近ではモデルのリアル化が一層進み、子供のみならずわれわれ“大きなお友だち”にとっても看過できないコレクターズアイテムといっていいでしょう。

いまやメインストリームとして活躍している鉄道車両ではモデル化されているものがないくらい、充実したラインナップを誇っているプラレール。そこに新たに加わるのはなんと中国からの“珍客”というわけですね。

でもこの「CRH2型 和諧号」、実車はといえば、日本の川崎重工が製造しており、東北新幹線を走るE2系1000番台とは姉妹関係に当たります。ですから、当然のことながら他の車種と並べても何ら遜色のないちゃんとした作りになっています。コレクターなら是非一式、手に入らない手はないですね。とはいえ、現地では最高時速360キロも出るそうで、乗り心地は似て非なるものなのでしょう。万博ついでに是非乗車したいものです。

ただし、この和諧号、日本国内で売る予定は当面ないようで(ヤフオク狙いですね)、万博に行ったついでに買ってくるのが最も手っ取り早い方法のようです。知り合いに万博へ行く予定がある人がいたら、お土産に頼み込んでおくといいでしょう。

また、9月には万博のパビリオン「日本産業館」でも展示されるそうで、日本が誇る鉄道おもちゃとして立派に役目を果たしていただきたいものです。

ちなみに、中国でのプラレールは2004年から商品展開がされており、きかんしゃトーマスシリーズなどがよく売れているようです。ただ、いずれも日本で売っているものを中国語パッケージにしたものに限っていたそうで、これからは現地の人にも身近な中国オリジナルのプラレール車両が増えていくかもしれませんね。

2010年4月28日水曜日

電車でGO!が昭和ノスタルジー込みで久々に帰ってくる!!


あの定番鉄道ゲームが久々の復活!「電車でGO!」の最新版が、ニンテンドーDS用ソフトとして7月に発売されるそうです。そのサブタイトルは「復活!昭和の山手線」。うーん、何とも香しい表題です。

「電車でGO!」というと、いまさら説明するまでもない、電車運転シミュレーションゲームの金字塔(あとは向谷御大のトレシミュくらいしかないですけどね)。と同時に、いまこうして盛り上がってきた鉄道ブームを、マニアだけの空間から世間一般へと開放してくれた第一の功労者であると言える存在です。

そんな「電車でGO!」が「ファイナル」と銘打ってシリーズの終焉を迎えたのがかれこれ5年前。「ファイナルと言いながらどうせまた戻ってくるんでしょ」と思いながら全然音ざたなく、諦めきっていた今頃になって出現するとは、嬉しい前にちょっと戸惑も。でもまあまずはめでたしですね。

で、新タイトルは「山手線」一本に絞り込まれています。電車での遊び方を世間に認識させた「電車でGO!」ではあったのですが、「ファイナル」あたりでは結構マニアックに走った経緯がありまして、その辺の反省が活かされているのかもしれませんね。

でも、「何だ、ゆるい一般層向けか」と切り捨ててしまってはいけません。そう、「昭和」の二文字を見逃してしまっては。今回の売りの一つがどうやろこの、「昭和モード」にあるようです。スクウェア・エニックスの公式サイト(そう、今回はタイトーじゃないんですね)を覗くと、そこにはCGで精巧に再現されたチョコレート色の“省線”クモハ63系が!どうやらこれを運転できるんですよ。そう、あの「ぎーーー」という旧国電の運転が体験できるわけですなあ。

チョコレート色の山手線というと、昨年、山手線命名100周年を記念して明治製菓とのタイアップで仕立てられたE231系の茶色いラッピングトレインが話題になりましたが、あんなものは偽物です!偉い人にはそれがわからんのです!

さらに運転台から見える景色は、作りかけの東京タワーなどがかすかに見たり、横をすれ違う初代湘南電車80系が登場したりと、マニア心をくすぐる演出が相当隠されている様子。鉄好きで昭和ノスタルジー好きの筆者なんぞにはほんと、“ホイホイソフト”ですねえ。

Rail@Web出発進行!

このたび、ふと思い立ち、鉄道をテーマにちょっとこれまでにないニュースのようなブログサイトを立ち上げることにしました。

当面は試行錯誤を伴いながらいろいろと試していこうと思っていますので、よろしくおつきあいのほど、お願いいたします。
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