2010年6月23日水曜日

ちょっと意外?東京初のJR女性駅長が誕生

JR東日本ではきょう6月23日から、山手線の目白駅と中央線の四ッ谷駅に2人の女性駅長が着任しました。上田電鉄の別所温泉など地方鉄道などではさほど珍しくない女性駅長ですが、東京都内で女性駅長が着任するのは国鉄時代を含めて初めてなのだそうです。意外といえば意外ですね。

ちなみにJR東日本全管内でも女性駅長登場は4年ぶりなのだとか。今や接客業務のみならず、女性職員が普通に活躍する鉄道の現場も、一定以上のキャリアではまだまだ男性社会ということなのかもしれません。

四ッ谷駅駅長に就任したのは白山弘子さん(39)、目白駅駅長は清水佳代子さん(37)。いずれも国鉄分割後にJRにはいられた方々ということになります。それにしても駅長さんって、これくらいの歳でなるものなのですね。映画やドラマに出てくる駅長さんというと、ちょびひげ付けてふとっちょな、どう見ても50過ぎのおじさんというイメージが強いだけに、これも意外です。まあ、JRサイドのイメージ戦略もになっての抜擢という側面も多少あるのでしょうが。

また、四ッ谷、目白というと、上智、学習院と、いずれもいいところのお嬢さんが通うイメージがある名門大学がすぐ側に控える立地もあり、女性駅長が着任するにふさわしいという意向も働いたのかもしれません。

いずれにせよ、鉄道の現場が女性たちのあこがれの職場になりつつあるといわれる昨今、その頂点と言える女性駅長の存在はこれからこの世界を目指す淑女たちのいい目標となることは間違いないでしょう。そのうちフィギュア「鉄道むすめ」シリーズにも、是非登場させて欲しいキャラクターです。

2010年6月10日木曜日

カシオペアからトワイライトエクスプレス、新幹線も乗り尽くし25万の大名旅行にごあんな~い!

本日は、鉄道ファンなら誰もが一度は夢見るであろう豪華旅行のニュース。近畿日本ツーリストは、JR全6社(貨物はのぞく、残念!)ご自慢の人気看板特急列車を思う存分乗り尽くすパッケージツアー「JR人気列車で行く 日本周遊の旅 7日間」を6月11日から販売するそうです。

その内容はというと、まず東京駅から新幹線のぞみに乗って岡山へ。岡山から特急しおかぜで四国に入って松山で1泊。翌日は本州に戻ってひかりレールスターで博多へ。さらにリレーつばめ・九州新幹線つばめで鹿児島中央まで行って2泊目。明くる日は特急はやとの風で肥薩線に入り、スイッチバックとループ線が連続する観光列車しんぺいで人吉へ。さらにSL人吉号で熊本まで乗り、博多まで戻って4泊目。5日目は大阪まで戻って、今度はトワイライトエクスプレスで一気に札幌まで。北海道では特急スーパーカムイ・オホーツクに乗った後、最後はカシオペアで帰京という、6泊7日の日程。

途中各地の名物駅弁を味わったり、北海道では何故か旭山動物園を2時間も満喫なんてイベントまで盛り込まれた、もう大名旅行ここにきわまれりといったところ。

カシオペアとかトワイライトエクスプレスとか、単体でも高額以前に切符の入手そのものが難しい列車にまとめて乗れてしまうというだけでもスゴイですよね。

気になる旅行代金は25万円!鉄道旅行という意味では相当な手応えですが、ヨーロッパのツアー旅行なら普通にこの倍はしますからね。人によっては破格と言えるかもしれません。旅行期間は旅行シーズンにはもってこいの9月22日から28日まで。一応2人組限定で募集人員は30人。夫婦そろってでも、仲のいいてっちゃんどうしでもOKですね。

でも、これだけの内容でたった1週間なんてもったいない、と思うのは私だけでしょうか。

2010年6月8日火曜日

書評:撮らずにはいられない鉄道写真


鉄道趣味が公に認知されつつある喜ばしい流れがある一方で、立ち入り禁止地帯に入って写真を撮ったり、時に運行を妨げる愚挙に走る“ニセ鉄道ファン”の存在は、端から見ていて嘆かわしいばかりです。より迫力のある写真を、ほかじゃ撮れないアングルをと望む気持ちはよくわかるのですが、鉄道はあくまで“乗ってる人のもの”であることを忘れてはなりません。

鉄道ファンとはとりもなおさず、「走る鉄道」なしに成立し得ない存在であることを、常に心得なければいけません。何より鉄道が走る様に最大の敬意を払うことが求められることを、ファンを名乗る私たちは今一度確認する必要があるでしょう。

ちょっと説教じみた書き方から入りましたが、それでも「ほかじゃ撮れないアングル」を求めようとする“撮り鉄”たちの欲望はそう簡単に消えるものではありません。そんな好奇心を、意外な形で満たしてくれる撮影法を教えてくれるのが、今回紹介する本「撮らずにはいられない鉄道写真」です。

鉄道写真は鉄道が主役の写真。何を当たり前なことを思われることでしょう。でも、この本の中に出てくる写真のほとんどにおいて、この当たり前の常識が見事に打ち破られています。

そのアングルのどこかに、“鉄道にまつわる何か”が確かにはまってはいる。でも、鉄道車両が写っている写真では、その存在はあくまで引き立て役。別の言い方をすれば、鉄道を媒介としてあるときは日常の情景を、あるときは季節そのものを、あるときは時の流れを巧みに表現していこうというのが著者である写真家・中井精也氏のテーマと言えるでしょう。

壮大な大自然のほんの片隅をゆっくり進むディーゼルカー。白鳥の群れが集う雪原の向こうを雪煙とともに走り抜ける新幹線。昭和情緒が残る下町の一角にひょっこり顔をのぞかせる都電。ホーム上でブルートレインを見送る真っ赤なコートの女性。

これまで何万枚もとり続けた撮り鉄でも、「その考えはなかった」構図がこの1冊の中に詰まっています。立ち入り禁止区域に足を踏み入れる前に、まだ誰も知らない撮影ポイント、探してみませんか。

2010年6月4日金曜日

成田エクスプレスから長野エクスプレスへ?JR253系が長野電鉄に転籍、再デビューは来春

信州方面から、ちょっと驚きのニュースが飛び込んできました。成田エクスプレスとして活躍してきたJR東日本の特急車両253系が、ななんとなんと、長野電鉄に移籍することになったというのです。

成田エクスプレスと言えば、ほぼ1年前から新型車両E259系が投入され、まもなく京成電鉄が開通させる成田スカイアクセスとの熾烈なる戦いが展開されつつある今日この頃。その余波ではじき出されることになる旧成田エクスプレスの車両が果たしてどこへ行ってしまうのか、気になっていた鉄道ファンも少なくなかったことでしょう。

形が形だけに、JRのほかの特急に転用するというのもなかなか想像しがたく、かといってデビューから20年足らずでまだ廃車になるには早すぎる。そんな悩ましき車両に救いの手をさしのべたのが、信州の電車王国・長野電鉄だったというわけです。

長野電鉄と言えば、古くは東急の青ガエルこと旧5000系(現2500系)や営団地下鉄日比谷線(当時)の3000系(現3500系)、そして最近では小田急ロマンスカー10000系(現1000系)など、首都圏で親しまれた車両たちを次々と引き取って“第2に人生”を過ごさせてくれる、オアシスのような存在。その種類は非常にバラエティに富んでおり「走る鉄道博物館」と呼ぶにふさわしい路線です。それほど長くない走行距離でこのラインナップは際立っています。

そんな中に新たに加わる旧成田エクスプレス253系。会社側の発表によると、2編成6両を譲り受け、ワンマン運転仕様に改造を施したのち、2011年春には特急車両としてデビューするそうです。果たして現行カラーからどのような形で再登場するのでしょうか。

ただ、華やかさが増す一方で残念な話も。長年長野電鉄の看板車両として活躍してきた丸顔でおなじみの2000系車両が廃止されることになってしまいました。最近では古き良き時代を思い出させるようなチョコレート色一色に塗り替えられるなど、いまだ不動の人気を誇っていた2000系ですが、気がつけばその車歴はすでに半世紀に達していました。こちらの今後の行く末も気になるところですが、いまのうち別れを惜しんで乗りに行くべきでしょうね。

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